費用の中心は仲介手数料で、そのほかの費用は物件の状態や条件次第で変動します。
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前章でつかんだ全体像をもとに、ここからは費用項目を一つずつ具体的にご案内します。それぞれの費用がどのように決まり、いつ支払うのかを知っておくと、資金の準備がしやすくなるはずです。
仲介手数料の上限は「売却価格×3%+6万円+消費税」
仲介手数料には法律で定められた上限があります。売却価格が400万円を超える場合、上限額は「売却価格×3%+6万円」に消費税を加えた金額です。この計算式は宅地建物取引業法にもとづき、国土交通大臣が報酬の上限を定めていることによります。
たとえば売却価格5,000万円なら、仲介手数料の上限は税込171万6,000円になります。200万円以下の部分は5%、200万円超400万円以下の部分は4%+2万円という段階的な計算方法もありますが、実務では上の速算式を使うのが一般的です。
支払いのタイミングは、売買契約時に半額、引き渡し時に残り半額を支払うのが通例です。なお、売却価格が800万円以下の低廉な空家等については仲介手数料の上限を引き上げる特例があり、この場合は媒介契約を結ぶ前に不動産会社からの説明と合意が必要になります。上限はあくまで「上限」であり、下限は決まっていません。複数社に条件を確認してみる価値はあるでしょう。
売買契約書に貼る印紙税の金額一覧
不動産の売買契約書には印紙税がかかります。平成26年4月1日から令和9年3月31日までに作成される不動産売買契約書には、印紙税の軽減措置が適用されています。
契約金額ごとの軽減後の税額は次のとおりです。
契約金額 | 軽減後の印紙税額 |
500万円超1,000万円以下 | 5,000円 |
1,000万円超5,000万円以下 | 1万円 |
5,000万円超1億円以下 | 3万円 |
1億円超5億円以下 | 6万円 |
契約金額の記載がない場合は本則どおり200円となります。契約書は売主用・買主用の2通を作成し、それぞれが自分の保管分の印紙税を負担するのが一般的です。西宮での不動産売却でも、この軽減措置の適用時期を過ぎていないか、契約時にあらためて確認しておくと安心です。
抵当権抹消登記費用と司法書士報酬
住宅ローンを利用して購入した不動産には、金融機関の抵当権が設定されています。売却時にはこの抵当権を抹消する登記が必要で、登録免許税は不動産1個につき1,000円です。土地と建物それぞれに設定されている場合は、合わせて2,000円になります。
この手続きは自分で行うことも可能ですが、実務では司法書士に依頼するケースが一般的です。司法書士報酬は事務所によって差があるため、決済前に見積もりを確認しておくと、当日になって想定外の出費に慌てずに済みます。
住宅ローンが残っている場合の繰上返済手数料
住宅ローンが残った状態で売却する場合、引き渡し時に一括で残債を返済することになります。この一括返済には、金融機関ごとに定められた事務手数料がかかります。
手数料の金額は、窓口での手続きかインターネットでの手続きかによっても変わってきます。借入先の金融機関には早めに確認し、必要書類や手続きにかかる日数も把握しておきましょう。決済当日の段取りがぐっとスムーズになります。
引っ越し費用・ハウスクリーニングなどその他費用
このほか、売却の状況によって発生する費用があります。ハウスクリーニングは、内覧時の印象を良くする目的で行われることが多く、建物の広さや汚れ具合によって費用が変動します。境界が不明確な土地では測量費用が、老朽化した建物では解体費用がかかる場合もあります。
これらは「支払い必須の費用」ではなく「必要に応じて発生する費用」といえます。仲介を依頼する不動産会社に相談すれば専門業者を紹介してもらえることが多いので、複数の見積もりを比較してから依頼するとよいでしょう。買い替えで仮住まいを挟む場合は、引っ越し費用が旧居から仮住まい、仮住まいから新居の2回分かかる点も見落としがちな出費です。